歯周病

歯周病症状の痛みや腫れ!チェックの方法を段階別にご紹介

 

「歯磨きをすると歯茎から血が出る」「歯茎が腫れている気がする」「歯茎に痛みがある」こんな症状があるなら、もしかしたら歯周病かもしれません。歯周病は痛みの症状が出にくいためちょっとしたサインを見逃してしまうと、どんどん進行していってしまいます。

 

この記事では、歯周病の症状やチェックの方法を紹介しております。もし、一つでも当てはまる項目があれば、歯周病の可能性があるので、自分の症状と照らし合わせながら読み進めてくださいね。

歯周病症状は主に6つ!熱や頭痛は別の原因の場合も

 

歯周病は、歯と歯茎のすきまから細菌が侵入して、繁殖した細菌が毒素を出すことで炎症が起こる病気です。最初は症状が無いので気がつかないことが多いですが、厚生労働省のデータによると約8割の日本人が歯周病だと言われています。※厚生労働省 歯周患者の有病状況

つまり、ここに10人の人間が居たら、8人は歯周病ということです。8人も歯周病と言われると、他人事とは思えませんよね。まず、健康な歯茎は、薄いピンク色で引き締まっており、歯にしっかり密着していて、歯磨きをした時に出血などはありません。

しかし、歯茎が赤くなったり、歯と歯の間の歯茎が丸みを帯びてきたり。歯磨きをしていると血が出てきたり。こんな症状が出たら「歯周病」のサインです。

 

このように歯周病にかかっていない健康な歯茎と、歯周病になっている歯茎では、明らかに違いがあります。では、具体的にはどのような症状があるのか、大きく分けて9個あるので詳しく紹介していきます。

 

歯周病の症状①赤く腫れる

 

先ほどの写真を見ていただくと分かるように、歯周病になると歯茎が赤く腫れてきます。歯と歯の間の歯茎が赤みを帯びて丸く腫れていますよね。歯周病で歯茎が腫れるのは、歯の表面にある様々な細菌が白いねばねばの塊「プラーク」となり歯と歯茎の間に着いてしまい、そこに歯周病菌が侵入することが原因です。

 

今、鏡を見て歯茎が赤みを帯びていたり、丸くプクッと腫れているなら歯周病の可能性が非常に高いです。

 

ただし、歯周病ではなく

 

  • 神経を抜いた歯の部分が腫れている
  • 虫歯がある
  • 親知らずが半分埋もれている

 

このような場合も歯茎が腫れる症状が出ることがあり、歯根破折(しこんはせつ)や根尖病巣(こんせんびょうそう)の可能性があります。

 

歯周病の症状②出血がある

 

歯周病の症状として、歯磨きをした時や食事をしている時に出血することもあげられます。歯磨きをした後に歯ブラシに血が付いていたり、口をすすいだ後の水に血が混じっていたり。また、食べ物を食べた時に出血していませんか。

 

歯周病の症状で出血してしまう原因は、炎症が起こってしまった部分は刺激に弱くなってしまっているため、歯磨きや食べ物を食べたるという今までは何とも無かったことでも出血してしまうのです。。この出血の症状は、歯周病患者の約4割。10人中8人が歯周病でその約4割。つまり約3人に出血の症状が見られるので、もし出血がある場合は歯周病を疑ってみましょう。※厚生労働省 歯周患者の有病状況

 

また、歯周病以外でも虫歯がある場合、歯の詰め物や入れ歯が合っていない場合でも出血することもあるので、医師に相談するのがおすすめです。

 

歯周病の症状③口がねばねばする

 

朝起きた時に口がねばねばする時があると思いますが、原因は細菌が増えて先ほど紹介した白いねばねばの塊「プラーク」。このプラークが寝ている間に唾液と混ざり合うことで、ねばねばが発生します。

 

ただ、口がねばねばする症状を常に感じるようになった場合は、歯周病の可能性があります。歯周病が進行していくと、歯肉溝浸出液というねばねばした液体が患部からにじみ出てくることが原因。もし、常に口がねばねばするという症状がある場合は、歯周病の可能性が高いです。

 

歯周病の症状④歯がぐらぐらする

 

歯が前や後ろ、右や左にぐらぐらする症状がある場合は、歯周病の可能性が高いです。歯周病は歯茎の腫れや出血など目に見える症状の他に、進行が進むと歯を支えている顎の骨を溶かしてしまうことがあります。歯を支えている骨が溶けてしまうということは、もうお分かりかと思いますが、歯がぐらぐらになってしまいますよね。

 

さて、歯周病の症状がこのまま進行すると、どうなるか。あなたが思った通り、骨はどんどん溶けていきます。そして最後には歯がポロっと抜けてしまうのです。想像するだけで恐ろしいですね。

 

また、歯周病の他にも外傷があった場合や歯ぎしりによっても歯がぐらぐらすることもありますが、歯周病・外傷・歯ぎしりなどどれが原因でも自然には治らないので、早めに医師に相談することをおすすめします。

 

歯周病の症状⑤口臭がする

 

口臭の原因は病気や緊張した時に起こるなど様々ありますが、口が原因の場合は歯周病か虫歯の可能性が高いです。

 

~歯周病の場合~

歯周病の症状で口臭がある場合は、患部が膿んでしまい出血と一緒に膿が出てくることで口臭が発生します。

 

~虫歯の場合~

虫歯の症状で口臭がある場合は、虫歯の穴が大きくなってしまい歯磨きでは取り切れない食べかすや虫歯菌が溜まることで口臭が発生します。

 

どちらの場合も、卵や玉ねぎが腐ったような生ゴミのような匂いがするのが特徴となっているので、虫歯が無い場合は歯周病が原因と考えられます。

 

歯周病の症状⑥膿が出る

 

先ほどの口臭のところでも膿が出るとお伝えしましたが、もう少し詳しく紹介していきます。歯周病の症状が進行すると膿が出てくることがあります。膿は、細菌をやつける為に戦った白血球や、菌の残骸などが液体になったもので、歯茎からにじみ出てきます。

 

膿が出てくると口の中にしょっぱい味やすっぱい味を感じるようになり、歯周病が進行していくと味も臭いも強くなっていきます。また、膿が溜まるとプクッと腫れることもあり、自分で膿を出そうとしたくなってしまいますが、新たに細菌が入り症状が悪化することもあります。

 

もし、自分で潰してしまった場合は、すぐに医師に相談するようにしてください。

 

歯周病の症状⑦歯茎が下がる

 

歯茎が下がる症状は、歯周病や歯磨きの時に力を入れすぎるのが主な原因となっています。歯周病の場合は、歯がぐらぐらする症状のところでお伝えした顎の骨が溶けてしまうので、歯茎も痩せてきてしまいます。そうすると、歯茎が下がり歯が長く見えるようになってくるのです。

 

歯磨きの時に力を入れすぎて歯茎が下がってしまっている場合は、歯茎が傷つき擦過傷(さっかしょう)になってしまっています。かための歯ブラシを使っているのならやわらいかいものに、そして歯磨きをする時に力を入れすぎないようにしてみてください。

 

歯茎は一度下がると、自分で元に戻すことができません。また、歯と歯の間に食べ物が挟まりやすくなり、そこから虫歯や知覚過敏など様々な症状を引き起こします。歯茎が下がってきたなと思ったら、早めに医師に相談することをおすすめします。

 

歯周病の症状ではないが頭痛や熱が出る場合

 

歯周病の症状で頭痛や熱が出ることはありません。ただ、歯周病が進むと頭痛の他に、食欲不振や肩こりなどの症状が出る方もいらっしゃいます。

 

また、歯周病が原因で熱が出る症状がある場合は、要注意です。というのも、歯周病の状態で発熱の症状がある場合は、歯周病菌が体内に侵入してしまった可能性があるからです。

 

例えば、食べ物を上手く飲み込めず気道に入ってしまった際に歯周病菌を飲み込んでしい起こる「誤嚥性肺炎(ごえんせいはいまくえん)」。歯茎の間から細菌が侵入し骨にまで達してしまい炎症が起こる「歯性感染症」などが考えられるので、歯周病が原因で熱が上がったと考えられる場合は、すぐに医師に相談してください。

 

歯周病の症状チェック方法を段階別ご紹介

 

ここまでは、歯周病の症状について6つの特徴をお伝えしてきましたが、赤く腫れていると一言でいってもどの程度の腫れ具合なのかで症状も違います。ここからは、あなたの歯周病の段階はどの程度なのかをチェックできるよう症状を「初期」「中期」「重度」の3つに分けてお伝えしていきます。

 

ただ、「初期症状だからまだ歯医者に行かなくてもいい。」「重度の症状だから早く行こう。」ではなく、「歯周病の初期の症状だから早く治療したほうが早く治る。」「歯周病の重度の症状だから、歯周病の得意な歯医者にお願いしよう」というように考えていただくことが、何よりもあなたの為になると確信しております。ぜひ、いつもとは別の角度から読んでいただけると幸いです。

 

歯周病の症状~初期の場合~

 

 

 

では最初に歯周病の症状の初期の場合を紹介していきます。初期の段階では、痛みもなくあまり症状が現れませんが、徐々に顎の骨が溶けはじめています。

 

【赤みや腫れ】

  • 歯茎は引き締まっている状態ですが、歯茎にところどころ赤いところが見られます

 

【出血】

  • 歯を磨くと出血することがあります

 

先ほど紹介した以外に「歯に違和感がある」という症状も初期には見られます。例えば、歯が浮いたような感じがしたり、歯にムズムズしたかゆみを感じたり。このような症状が見られる場合は、早めに歯医者を受診するようにしてください。

 

歯周病の症状~中期の場合~

 

 

歯周病の中期の段階は、初期より顎の骨がどんどん溶けて、歯茎が痩せたり赤みがひどくなったり目で見て確認ができるようになり、中期で歯周病に気がつく場合が多いです。

 

【赤みや腫れ】

  • 初期の段階より赤みが濃くなります
  • 腫れが原因で痛みや噛むと痛みを感じることもあります

 

【出血】

  • 初期の段階より出血する量が多くなります

 

【ねばつき】

  • 初期から中期にかけて、膿が出始めてくると口がねばねばすることがあります

 

【口臭】

  • こちらも口のねばねば同様、膿が出てくることで口臭が気になり始めます

 

【膿】

  • 中期になると、歯磨きの時や歯茎を押すと膿が出るようになります

 

【歯茎が下がる】

  • 歯と歯の間が空いてきて、食べたものが挟まりやすくなります

 

歯周病の症状~重度の場合~

 

 

歯周病の重度の段階では、中期より症状が進行し、歯磨きや食事の時に痛みがある他、冷たいものや熱いものを飲んだり食べたりした時も痛みが 出て、食事や歯磨きが難しい状態になります。さらに、歯が長くなったように見えたり、歯と歯の隙間も目立つようになります。

 

【赤みや腫れ】

  • 中期より赤みが濃くなり赤紫色になってきます
  • 腫れがひどくなり歯茎がぶよぶよしてきます

 

【出血】

  • 中期の段階より出血する量が多くなります

 

【歯のぐらつき】

  • 歯茎が痩せることにより前後、左右に歯がぐらぐらと動きます
  • 治療せずにいると歯が抜け落ちることもあります

 

【ねばつき】

  • 中期よりもかなりねばつきを感じるようになります

 

【口臭】

  • 中期よりもかなり口臭がひどくなります

 

【膿】

  • 朝起きた時など、出血と一緒に膿が出るので嫌な味や変な味がします

 

【歯茎が下がる】

  • 歯を支える骨がかなり溶けてしまい、歯の根元が見えてきます

 

以上がチェック項目になりますが、初期・中期・重度に関係なく、歯周病は自分の力だけでは治らない病気です。一つでも当てはまる場合はすぐに医師へ相談することをおすすめします。

 

歯周病は治療を行った後に最も大切なのは、毎日の歯磨きです。私達医師と患者さんであるあなたとの二人三脚で治していく病気です。当院「おなだ歯科・矯正歯科」では、歯周病の治療はもちろん、歯磨きの仕方や注意点なども合わせてお伝えしております。

 

また、なぜこんなになるまで歯医者に来なかったのかと怒られたという話も耳にしますが、当院では初期から重度の症状まで、丁寧に対応させていただいておりますので、安心して受診していただけます。

 

特に重度の歯周病ですでに歯が抜けてしまっている場合でも、お気軽にご相談ください。当院は入れ歯にも力を入れており、歯周病の治療に合わせてより快適に生活していただけるよう、あなたに合った最適なご提案をさせていただきます。

 

ご予約は、診療時間内なら電話 0572-24-3988へ。痛みが酷い場合は、予約無しでもお電話いただければ対応させていただきます。また、初診の方はオンラインで24時間ご予約を承っておりますので、気になる症状がある場合は今すぐお電話かオンラインでご予約を。

 

あなたからのご連絡、心よりお待ちしております。

おなだ歯科・矯正歯科
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鶴田 真也

美容院に行く感覚で気軽にクリーニングへお越しください。 歯を失う原因の第一位は「歯周病」です。 歯周病は痛みや自覚症状のないまま、どんどん進行していくために「サイレントティズィース」(沈黙の病気)と呼ばれています。 毎日の歯みがき(特に就寝前)や、3〜6ヶ月ごとの定期検診とクリーニング。そしてストレスをためないことが何よりも重要な歯周病予防です。 むし歯になる前に。痛くなる前に。 美容院へいく感覚で、ぜひ気軽にクリーニングへおこしください。

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