むし歯・歯ぐき

乳歯が永久歯より虫歯になりやすい理由

乳歯が虫歯になりやすい理由(わけ)

乳歯は永久歯に比べて虫歯になりやすいです。また、虫歯の進行も早く、「気付いたら歯の神経まで達していた」というケースも珍しくありません。

歯の表面にある「エナメル質」は虫歯菌が出す酸から歯を守っています。
乳歯が虫歯になりやすい理由は、乳歯と永久歯の構造の違いにあります。乳歯は永久歯よりも「軟らかい」あるいは「耐酸性能が低い」性質です。

乳歯はもともと永久歯よりも歯質が弱く、エナメル質は永久歯の半分しかありません。

乳歯の虫歯が進行しやすい理由は、「歯質の厚み」に起因しています。乳歯のエナメル質と象牙質は、いずれも永久歯の半分の厚みしかありません。
酸によって溶けやすく、永久歯の厚みが半分しか乳歯は、虫歯菌による侵蝕も驚くほど早く進んでいきます。

むし歯になる3つの原因は?

引用:クリニカ

むし歯の原因、それは、細菌(ミュータンス菌)」「糖質」「歯の質」の3つです。この3つの要素が重なった時、時間の経過とともにむし歯になっていくのです。

大人よりも子供が虫歯になりやすい4つの理由

1.乳歯と永久歯の差

歯のしくみは子どもも大人もほぼ同じです。
永久歯は一生使うものなので、とても丈夫です。永久歯はエナメル質も象牙質も厚みは乳歯の約2倍以上あります。
乳歯の子供は虫歯になりやすいのです。

2.歯並びが悪い

歯並びが悪いと、歯の重なり部分やすき間に食べカスが歯垢(プラーク)となってこびりつき、日常の歯磨きでは落としきれずにむし歯となってしまうことがあります。
歯並びが悪ければ歯が磨きづらくなり、磨き残しが増えて虫歯になりやすくなります。

3.きちんと歯を磨けていない

正しく歯を磨くことで虫歯のリスクは下がります。
子どもたちは、この「正しく磨く」ということができているケースはそう多くありません。そこで重要なのが仕上げ磨きです。(日本では90%のご家庭で仕上げ磨きが行われています)

4.食事のしかた

食事のしかたにも注目してみましょう。だらだらと食事をしていませんか。
食べ物が口に入ると、それを栄養にしてむし歯菌が、酸を作り出します。

酸は歯の表面の大切な成分であるミネラルを溶かします。専門的にこれを「脱灰」と言います。
脱灰を防ぐのに活躍するのが唾液です。
よく噛むことで唾液の分泌量がさらに増えます。

唾液は、口の中の汚れを洗い流す、酸を中和して、口の中を中性に保つ、細菌の繁殖を抑える、再石灰化によって、むし歯を防ぐといった、口の中を清潔で健康に保つ働きがあります。

引用:KAO

子供の虫歯を予防するには

子供の虫歯を予防するには、次の3つのことを心掛けると良いでしょう。

1.歯磨きの時に仕上げ磨きをする

歯磨きの基本

磨く場所とタイミング

乳歯の時期は、むし歯になりやすい「奥歯のかみ合わせ上下左右4箇所」「上の前歯」を十分に気をつけましょう。ママの利き手側の犬歯も、歯磨きがしにくいため、要注意の場所です。

食事のたびに、お子さんが歯磨きした後にママが仕上げ磨きをしてあげるのがベストですが、毎食後が難しい場合は、夕食後やおやすみ前を日課にしましょう。

寝ている間は唾液の量が減り細菌の量が増えてしまい、起床時には夕食後の約30倍になります。

2.食事にルールを作る

好きな時におやつを食べる、テレビを見ながらダラダラと食事をする、甘いお菓子ばかり食べる、
こうした食生活ではいくら歯磨きをしてもたちまち虫歯になってしまいます。

むし歯予防3か条

1.おやつは時間を決める
2.夕食前の1時間は飲食しない
3.甘い飲み物を冷蔵庫に買い置きしない

1.おやつは時間を決める

おやつだらだらと食べ続けることをやめる。これは脱灰の時間を減らし、再石灰化の時間を延ばすために行います。

2.夕食前の1時間は飲食しない

夕食前に飲食をすると、血糖値が上がり、満腹感を覚えます。すると夕食をあまり食べられなくなってしまいます。

3.甘い飲み物を冷蔵庫に買い置きしない

甘い飲み物を冷蔵庫に常備していると、子どもはつい飲んでしまいます。甘い飲み物は買い置きせず、冷蔵庫に入れない。

3.定期健診を受ける

歯科医院で定期的な健診を受けていれば、虫歯になるリスクは格段に下がります。

子供の虫歯を深刻に考えないご両親もおられます。
おそらく、乳歯はいずれ抜けるのだから虫歯になっても問題ないと考えてしまわれる結果だと思いますが
乳歯の虫歯は将来生えてくる永久歯にも大きく影響してきます。

乳歯が生えている時点で実は既に永久歯は存在しており、乳歯の下で生える時を待っています。
乳歯のむし歯を放置すると、永久歯の歯並びが悪くなったり、むし歯になる可能性が高くなります。
また、顎骨の成長にも影響があるため、必ず治療をしてください。

まとめ

こどもの歯は予防を怠ると脆い乳歯はすぐに虫歯になってしまいます。
虫歯は治療をすれば良いと考えるのではなく、まず予防することを大切に考えてください。

乳歯の虫歯は予防が大切

今回は、乳歯が虫歯になりやすい理由をまとめました。お子さまのむし歯予防を徹底したい場合は、多治見市 小名田町の「おなだ歯科」へご相談ください。

むし歯になる前に。痛くなる前に。 美容院へいく感覚で、ぜひ気軽に当院へお越しください。

仕上げ磨きは必要ですが、現実のところは難しいかと思います。

その部分をフッ素洗口で補うのが有効的です。次回そのことについて詳しくお伝えします。

 

 

おなだ歯科・矯正歯科
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鶴田 真也

美容院に行く感覚で気軽にクリーニングへお越しください。 歯を失う原因の第一位は「歯周病」です。 歯周病は痛みや自覚症状のないまま、どんどん進行していくために「サイレントティズィース」(沈黙の病気)と呼ばれています。 毎日の歯みがき(特に就寝前)や、3〜6ヶ月ごとの定期検診とクリーニング。そしてストレスをためないことが何よりも重要な歯周病予防です。 むし歯になる前に。痛くなる前に。 美容院へいく感覚で、ぜひ気軽にクリーニングへおこしください。

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