入れ歯

健康寿命は入れ歯で延ばせる!

入れ歯のイメージ

みなさんは入れ歯に関してどのようなイメージをお持ちでしょうか?

年寄り臭くて嫌、不潔そう、見た目に印象が悪い、手入れが大変そう...。このような、どちらかというとマイナスのイメージが多いかもしれません。

そのようなイメージが強いために、虫歯や歯周病などで歯を無くし、残っている歯が少なくなっても、なかなか入れ歯を入れることに踏み切れない方もいらっしゃると思います。

しかし、近年では、入れ歯の技術がかなり向上していて、先ほどのようなイメージを一掃する入れ歯が登場してきています。

また、何よりも気になる体の健康について、入れ歯を使っている人も含め、残っている歯が多い人のほうが健康であったり、健康寿命が長いということが分かり、報告されています。そのことについて、以下に引用してみます。

しっかり噛めることが健康寿命を延ばす

愛知県知多半島の65歳以上の住民を3~4年間追跡した研究において、歯が多く残っている人や、歯が少なくても義歯等を入れている人では、歯が少ない人また義歯を入れていない人と比較して、年齢、治療中の病気や生活習慣などの影響を取り除いても、その後に認知症発症や転倒する危険性が低いということがわかってきています。

図4は、歯の状態や入れ歯の使用状態と認知症になっている人の割合を示しています。これによると歯を失い、入れ歯を使用していない場合、歯が20歯以上残っている人や歯がほとんどなくても入れ歯によりかみ合わせが回復している人と比較して、認知症の発症リスクが最大1.9倍になるということを示しています。
また、図5では、歯が19歯以下で入れ歯を使用していない人は、20歯以上保有している人と比較し、転倒するリスクが2.5倍になることが示されています。

また図6によると、保有する歯が19歯以下の人は、20歯以上の人と比較して1.2倍要介護認定を受けやすいという結果が出ています。つまり要介護状態になる危険性も歯が多い人ほど少ないこともわかってきています。

兵庫県香美町の報告では、80歳全員の調査(平成23年)をしており、8020を達成している80歳の方が平成4年からの20年間で約3倍になっていたそうです。このような80歳の方々において、自家用車に乗っている割合や携帯電話を保有している割合は8020達成者の方が高いという結果も出されています。
つまり元気な高齢者でいるには、できるだけ自分の歯を保有することが秘訣となりそうです。しかし万が一、歯を失ってもしっかり入れ歯を使えば、あらゆる機能は維持されるので、かかりつけ歯科診療所で相談しながら定期的なチェックが重要ということになります。

以上のように、歯の多い人ほど、またはすでに自分の歯を喪失しても入れ歯等で、口腔機能を回復できている高齢者は認知症になりにくく、転倒も少ないという疫学結果がわかってきています。歯が多く残っていることや、すでに喪失していても入れ歯等で口腔機能を維持することは要介護になりやすい疾患を予防し、健康寿命を延伸する可能性があると思われます。
また最期まで自分の口から美味しいものを食べられるように、ぜひかかりつけの歯科医師にご相談ください。

(日本歯科医師会のホームページ 8020現在歯数と健康寿命 - 歯とお口のことなら何でもわかる テーマパーク8020 (jda.or.jp) より引用)

 

この報告から、自分の歯が健康で残っていれば、間違いなく体全体の健康寿命が長いということがわかりますが、歯が少なくなっていても、義歯(入れ歯)を使っていれば、同じく歯が少なくて入れ歯を使っていない人よりも健康寿命が長くなるということが分かります。

また、次のような記事もありますので引用しておきます。

臨床家の経験として、正常な入れ歯使用者や残存歯の多い高齢者は認知症が少ない、もしくは軽度である、あるいは何らかの理由で入れ歯の使用を中止すると、精神機能の低下が見られる場合があると言われています。
つまり、入れ歯は咀嚼(そしゃく)のためにあると一般的に理解されていますが、認知症とも密接な関係があることがうか
がえます。これ以外にも入れ歯には様々な機能・効用があります。

Close up of partial dentures and dental tool,dental mirror on white backgrounda

入れ歯を使うメリット

入れ歯を使わないとどの様な影響があるのでしょうか?
・食塊形成が困難となり、嚥下がしにくくなります。
・顎関節や口腔周囲筋の廃用性萎縮が進み、経口摂取への回復が困難となります。

また摂食嚥下リハビリテーション実施の際も大きな妨げになります。ひいては栄養状態の悪化につながります。
・残存歯がある場合は、挺出(歯の浮き上がり)や傾斜が進み、新たな義歯の作成が困難となります。また対合する粘膜を傷つけたりする場合(咬傷)もあります。
・食いしばりができないため、体位が安定せず転倒のリスクが増加する場合があります。
・発音が不明瞭になります。

以上の結果、精神、身体機能低下が進み、ますます義歯が使えなくなる悪循環につながります。経管栄養摂取者でも前述の理由から、入れ歯を装着したほうが良い場合があります。

(ライオン歯科材株式会社 エラック口腔ケアNews より引用)。

先ほど引用した記事と同じく、入れ歯を使っていると認知症になりにくいということが分かります。

このような理由から、残っている歯が数本で少ない方は、今までの入れ歯とはイメージの違った、新しい技術がありますので、迷わずに早めに入れ歯を使うことをお勧めします。
また、残っている数本の歯が虫歯の方や、残っている数本の歯が多少ぐらつくため、入れ歯を固定させるのが難しいと考えている方にも、この新しい技術の入れ歯がおすすめです。さらには、すでに入れ歯を使っているにも関わらず、その入れ歯がゆるい、落ちやすいと感じている方にもこの入れ歯がおすすめです。

いまさら聞けない、入れ歯とは・・・

入れ歯とはどのようなものなのでしょうか。

実は、その技術を用いた入れ歯については、以前の記事で書いております。「磁性アタッチメント」を使う方法と、「OPアンカーアタッチメント」を使う方法です。

そのときの記事を少しずつ引用します。

磁性アタッチメント

まずは、磁性アタッチメントを使用した入れ歯についての概要です。

磁石の力を利用して入れ歯を支台歯(支えとなる歯)に連結し、その維持、安定を図る装置のひとつです。

まず、残っている歯根に磁性金属を埋め込みます。

入れ歯の裏側(歯肉側)に小さな磁石を埋め込んで磁力によって固定させる入れ歯(義歯)のことです。

歯根が残っている場合に適用できます。土台となる歯には無理な負荷をかけず、磁力によって強力に密着するため、ぐらついたり、ズレたりすることはありません。また、部分入れ歯だけでなく総入れ歯にも使用できます。

磁性アタッチメントは、磁力を使うため土台となる歯に無理な負担をかけることが少ないのが、特徴です。また、磁石なので入れ歯の取り外しが簡単におこなっていただけます。審美的にも優れています。金具はほとんど見えることはありません。

OPアンカーアタッチメント

次に、OPアンカーアタッチメントを使用した入れ歯についての概要です。

ボールタイプのオーバーデンチャーは、主に下顎に適用される治療法です。入れ歯とインプラントの接合面において、ボールを使って固定する方式ですのでボールタイプと呼ばれるのです。
構造的には、インプラントの入れ歯と接合する部分にボール状になったものを接続させます。
そして、そのボールにピッタリと合う金具を入れ歯に埋め込み、ホックで留めるように入れ歯を固定するという形になります。義歯とインプラントはボールによって接合・固定されるため、硬いものでも安定して噛むことができるようになります。

この記事では、ボールという表現にしていますが、これがOPアンカーアタッチメントのことです。

いかがでしょうか。これらの方法であれば、従来からのイメージの入れ歯とは大分違っていると思います。

残っている歯が数本で少ないにも関わらずなかなか入れ歯を入れることに踏み切れない方、残っている数本の歯が虫歯、のこている数本の歯が多少ぐらつくことで入れ歯を安定させることに不安がある方、また、今お使いの入れ歯がゆるい、落ちやすいと感じている方も、この磁性アタッチメント、OPアンカーアタッチメントを使用した入れ歯であれば、そのお悩みを解決することができます。

ご自分に合う入れ歯を使うことによって、健康寿命を延ばしていきましょう!

 

おなだ歯科・矯正歯科
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鶴田 真也

美容院に行く感覚で気軽にクリーニングへお越しください。 歯を失う原因の第一位は「歯周病」です。 歯周病は痛みや自覚症状のないまま、どんどん進行していくために「サイレントティズィース」(沈黙の病気)と呼ばれています。 毎日の歯みがき(特に就寝前)や、3〜6ヶ月ごとの定期検診とクリーニング。そしてストレスをためないことが何よりも重要な歯周病予防です。 むし歯になる前に。痛くなる前に。 美容院へいく感覚で、ぜひ気軽にクリーニングへおこしください。

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